小説
こんなに泣ける映画は初めて観た。そう思ったがすぐに前にも観たことがあったと思い直す。以前観たときはこんなに泣かなかったぞ。
自分の素性。船の仕様。旅の目的。してもいいこと。してはいけないこと。旅立ったときの世相。歴史。文学。音楽。絵画。光学。天文学。地学。物理学。化学。数学。電磁気学。量子力学。転換炉。対消滅推進。生体フリーズシステム。医学。料理。食事。空腹。…
気持ちよく登校しようと思ってたのに朝からムカついた。 チャリで学校に向かってたら駅のロータリーから飛び出てきたおっさんが人のこと完全に無視して飛び出てきやがってこのままじゃ絶対当たっちまうよこりゃやばいと一瞬のうちに頭で考えたのか反射神経だ…
きぃんと耳鳴りのような感覚が全身を駆け、ナオヤも運転席から飛び出した。
うららかな春の日差しを一身に浴びながら、愛車にもたれかかる。 絶好のドライブ日和、ひとときの休憩タイム。 カーブに設けられたチェーン脱着場。今頃本来の目的で使う人間なんかいないだろう、ちょっとくらい停めさせてもらったってバチはあたらないはず…
にぎやかな孤独 推進器を進行方向に向け、加速する。静止するまでの約二十三分間、ヘンリエッタは主推進器につながる対消滅炉の出力を解放する。全開にはしない。調子に乗ると前々回の観測飛行の時のようにプローブを潰して叱られてしまうから七十三Gまでで…
虚数航行とは、宇宙空間を移動するうえで実数空間(われわれの住む空間)における光速度を超えた速度で運動するために用いられる超光速移動手段の一つ。 っていうかあくまでもネタです。
【昨日のつづき】 「バカ」 廊下に引っ張りだされた直後、ミサキは短く鋭くそう言った。
別に始業式の日にまとめてやっちゃえばいいような気がするのにわざわざ登校日を設けて新しい校長を迎える式を執り行うというプリントが年度末に配られていた。 サボろうかな。とも思ったが、仲間と式の後で遊びに行こうという話になったので登校することにし…