船の沈みっぷりがなんとなく史実っぽくなったので書いてみる

4です

昔の光学ディスクを漁っていたら提督の決断4という海戦シミュレーションゲームが転がっていたので暇を見てやっています。
世界の海が海域ごとに細分化されていて(日本近海とか沖縄沖とかハワイ沖とか)日本、アメリカ、イギリス、ドイツのどれかの海軍長官になって第二次世界大戦を戦うというそんな感じのゲーム。
ちっちゃいミニチュアな軍艦がリアルタイムに海戦を繰り広げるので見てるだけでも楽しいですし、オリジナルスペックの軍艦を作って戦わせてみるという男の子なら誰もが描く「ぼくのかんがえたさいきょうのせんかん」実験場としてもある程度機能します。
で、今やってるデータの船の沈みっぷりがなんとなく史実っぽくなったので駄メモ。

昭和14年の日本でスタート

ショートシナリオは海戦のみを遊ぶわけですが、主にやってるのは開発や生産もできるキャンペーンシナリオ。昭和14年9月と16年12月の二通りが選べますが、なるべく自分で作り上げたいので自分で好きな時に開戦できる14年9月からスタートしました。
昭和14年は皇紀2599年なので、15年に制式採用される零戦こと零式艦上戦闘機はまだ作れずその開発から始まります。というか九九式艦上爆撃機すら開発段階。大和も無ければ翔鶴もありませんのでそっくりな聯合艦隊を作りたければそこから始めます。
建造期間はそれほど長くはありません。「大和」が15週だったかな?毎月が4週に分かれるのですぐに作り始めれば14年末には出来上がってきます。
そんなわけで主力艦は戦艦「大和」「武蔵」と空母「翔鶴」「瑞鶴」が揃うのを待つことに。その間に軽巡洋艦「大井」「北上」を改球磨型へ改装しておきます。いわゆる重雷装艦です。
このゲームでは海域間が交通路で結ばれていて、これが途切れていると移動できません。マレー沖に二個艦隊がいるんですが閉じ込められているので動けません。あほか。この他にも委任統治領だった太平洋各地にいる艦隊を最初に呼び寄せて解体→再編を進めます。
第一艦隊は強い方から4隻の戦艦「大和」「武蔵」「長門」「陸奥」を中心に、搭載機数は多いけど遅めの空母「加賀」と「大井」「北上」の重雷装艦コンビを配して重巡洋艦も「妙高」型4隻を配置。
第二艦隊は「金剛」型の高速戦艦4隻にマレー沖で旗艦やってる「鳥海」を欠いた「高雄」型3隻を配置。やや速めの空母「赤城」も置いておきます。第一・第二艦隊の空母は全部戦闘機にして上空直掩に当たらせます。80機もいるとかなり効果的。
第一航空艦隊のつもりとして第十一艦隊に空母「翔鶴」「瑞鶴」「蒼龍」「飛龍」をまとめて配置します。「赤城」「加賀」も置いて史実ばりの航空機動部隊を運用したいんですが、このゲーム、1つの艦隊に空母は最大4隻までという制限があるのでそれは適いません。残念。
ふと見ると旧式戦艦4隻と小型空母「龍驤」「鳳翔」が余っているではないですか。というわけで第三艦隊に「伊勢」「日向」「扶桑」「山城」と「龍驤」「鳳翔」、それから旧式重巡「青葉」「衣笠」「古鷹」「加古」を配置。何気に48機積める「龍驤」は優秀な軽空母。
この他にマレー沖の第四・第五艦隊と潜水艦をまとめた第六艦隊が開戦時点での全戦力です。

沈み始める正規空母たち

昭和14年12月第4週、英領南シナ海(たぶん香港)へ第三・第十一艦隊が侵入。英独の戦争に日米が参戦です。
艦隊がいないので2つある飛行場を潰すだけでここは占領。そのままレイテ沖(フィリピン)へ向かいます。ここには小規模ながら米艦隊が駐屯しているので海戦が起きますが、軽巡駆逐艦が合わせて10隻ほどの艦隊に戦艦4、空母6の戦力で負けるはずがありません。一蹴。
さあここからが問題。日米の工業力差は言うに及びませんが、こっちが4ヶ月間準備してる間に向こうも準備しているわけです。中部太平洋から小笠原諸島マリアナ諸島、あるいは南太平洋からマーシャル諸島へと米海軍もオレンジプランに沿っているかのような侵攻作戦を開始してきます。
マーシャルは取られてもいいんですが小笠原〜マリアナ〜トラック諸島は取られると後々面倒なので、あらかじめ第一艦隊を小笠原、第二艦隊をマリアナに置いておきます。トラックには第六艦隊を置いておきますが、トラックに来るにはマリアナかマーシャルを落とさないと無理なので南のラバウル方面から北上してくるイレギュラー対策の意味合いが強いです。
中部太平洋に2〜3個機動部隊がうろうろしているものの、睨みが利いているのか向こうから攻め込んでは来ません。そこで、レイテ沖を押さえた時点で第三艦隊はマレー沖に英艦隊封じへ向かわせ、第十一艦隊をマリアナに派遣してこちらから中部太平洋に攻め込みます。
15年3月に発生した中部太平洋海戦で、第一・第二・第十一艦隊は米海軍の3個機動部隊と交戦、敵の空母5隻、戦艦4隻を沈めたものの、こちらは第一艦隊の空母「加賀」を喪失しました。
海戦は自分で細かく操作できます。どの艦でどの艦を狙うか一隻一隻まで操作できるのですが、面倒なのでいつもだいたい提督に委任します。そうすると航空隊は互いに空母を狙うようになるので、戦艦部隊として矢面に立った第一艦隊唯一の空母である「加賀」に攻撃が集中してしまったわけですね。第一艦隊の直掩機がいなくなってしまったので、ぽちぽち作っていた軽空母から「龍鳳」を編入します。
戦力を建て直しつつ7月にはミッドウェイ海戦が生起、ここでは敵戦艦を更に沈め、ミッドウェイも占領したものの第十一艦隊の空母「瑞鶴」と第一艦隊の戦艦「陸奥」を失いました。史実ではミッドウェイを除き、真珠湾からレイテ沖まで常に機動部隊と共にあった殊勲艦でしたが、ここではそのミッドウェイで沈むことに。また「陸奥」喪失は架空戦記的にはまあアリだなというところですね(おい)。史実でも瀬戸内海で勝手に爆沈しちゃってるし。
このあたりで商船改装の中型空母「隼鷹」「飛鷹」が完成、軽空母「千歳」「千代田」と併せて第十二艦隊を編成し、8月に第一艦隊と共にアリューシャンを攻略しています。
損傷艦の修理が完了した10月、勢いに乗ってハワイを攻め落とします。南太平洋を抑えればオーストラリア方面の資源輸送を断てるのですが、どうせなら元から絶ってしまえというわけです。
勢いに乗っただけあって損害もなかなかでした。米海軍は空母と旧式戦艦が主体なのでこちらの戦艦が沈められることはありませんでしたが、この戦いで第二艦隊の空母「赤城」と第十一艦隊の「翔鶴」が沈んでしまいました。80機以上を運用できる大型空母の消滅です。開戦から1年を経ずしての大型空母4隻喪失、ハワイまで制圧したものの巡洋艦以下も含めるとかなりの喪失と言えるでしょう。第二艦隊の直掩用には後方待機の軽空母「祥鳳」を充てます。

閉じ込められた部隊の底意地

ハワイを抑えたため、オーストラリア・ソロモン方面にいた米英部隊は閉じ込められてしまいました。米海軍の母港は本国西海岸に後退し、英海軍に至っては地球の裏側であるドーバー海峡(ロンドン近辺ですな)です。補給船も断たれてはいるものの行動はできるし基地に航空機も配置はできますが、増援を送り込むことはできないので一旦沈んでしまうとそれっきりです(オーストラリア沿岸にドックがあるので損傷修理はできるのが厄介)。
この部隊が南太平洋からハワイをせっついてくるわけです。ここを抜ければ本国だ!と言わんばかりに。
第一艦隊の重巡と第二艦隊の「金剛」型を入れ替え、ハワイの防備は第二艦隊と第十二艦隊に任せ、各種戦艦混成の第一艦隊と第十一艦隊(第十二艦隊の「千歳」と「千代田」を編入して再び空母4隻に)で南洋討伐に出発します。
このへんでマレー沖に敵艦隊が侵入を企てやがりました。よりにもよって戦艦ばかり16隻フルにかき集めた英艦隊が相手というとんでもない乱戦で、第五艦隊の過半と第三艦隊の戦艦「伊勢」が沈みます。くっそ。
第一艦隊で余ってる戦艦「長門」を第三艦隊に回航して討伐開始。しかしここでも馬鹿にならない損害を被ることになります。奪われていたマーシャル、その先の南太平洋へと転戦していくうちに、第十一艦隊の空母「蒼龍」「飛龍」を失うのです。
侵攻中に空母「雲龍」が完成していたものの、これを待っていると時間がかかりすぎるのでこれは第十二艦隊に回していたんですが、やっぱりこっちに配属しないといかんか…と思っていた矢先に同型の「天城」「葛城」「笠置」が相次いで竣工してきます。量産の効く中型空母に助けられる形。
「天城」の回航を待ってからラバウル、ソロモン、珊瑚海と進み、南洋最後の要衝オーストラリア。ここは1週では陥落せず翌週まで持ち越しになる激戦でした…ここ落ちれば残された艦隊は消滅するしか無いですからねえ退路が無いので。抵抗も熾烈で、基地航空隊の攻撃によって戦艦「武蔵」を失いました…。直掩用空母「龍鳳」も喪ったので本土から軽空母最後のストック「瑞鳳」を回航です。

若干消化試合気味

この頃には「葛城」「笠置」が第十一艦隊に配属され、同型の中型空母「阿蘇」「生駒」も間もなく竣工となってきます。また失った戦艦の穴を埋めるようにして、両舷の副砲を廃して対空火器を増やした改「大和」型の「甲斐」「越後」が竣工。戦艦部隊にあって集中攻撃を浴びても生き残れるように重防御を採用した空母「信濃」「大鳳」も竣工しました。「甲斐」「越後」と「信濃」は第一艦隊へ、「大鳳」は第三艦隊に配属し、第三艦隊の軽空母「龍驤」は第二艦隊へ移動。第二艦隊にいた直掩用空母「祥鳳」は軽巡主体の第四艦隊に移します。
この後はセレベス海、ジャワ沖と転戦しますが、ここでは戦艦「比叡」を失いました。実際は「金剛」型の中でも実験艦的な色合いが濃く、光学系も最新のものを積んでいたはずなんですがまあしょうがない。
一方この頃になると内政は思い切り充実してきます。51センチ砲の開発も終わっていて、「甲斐」喪失と時を同じくして超「大和」型ともいえる「紀伊」「尾張」が竣工。数値だけ見ると改「大和」型の方が上なんですけどね。まあそこはそれ。
紀伊」「尾張」の編入を待ってから、英軍の要衝マラッカ海峡シンガポール)へ攻め込みます。マラッカからマレー沖へは度々米英艦隊の侵入がありました。米艦隊なんてわざわざ地球を半周して来るんだからご苦労なことです。このへんまで来ると大型艦艇の喪失は起こりにくくなりますが、それでもマラッカ海峡には「甲斐」が沈むことになりました。
と、現状ではここまで。実際マラッカからハワイまで押さえちゃう頃には資源的にも技術的にも余裕になってきますね。
ふと見渡してみると戦艦は「武蔵」「甲斐」「陸奥」「伊勢」「比叡」を失いました。空母も「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」「翔鶴」「瑞鶴」の開戦時戦力を失い、今あるのは全て開戦後に就役した中小型空母ばかりとなっています。このあたりがなんとも史実っぽいなあと。戦果は遥か上ですけどね。

艦政とかあれこれ

艦艇の建造状況はほぼ史実通りにしてみました。商船改装空母の小さいやつを作っていないくらい。なので艦名も史実通りですが、改「大和」型と「紀伊」型だけは架空ですね。
紀伊」「尾張」はよく用いられるのでいいとして、「甲斐」「越後」は「信濃」を巡って争った武将…武田信玄上杉謙信の根拠地同士ということで命名してみました。「甲斐」は架空戦記でもよく見ますが、実際の「大和」型は「信濃」も含めて5隻が建造されるはずだったようなので、残る1隻をどうしようかなあと。まあそのへんは「大和」型量産プレイとかやってると適当になりますけどね。
絶望的に拠点が少ないドイツでも「ビスマルク」型が30隻もあればなんとか勝てるゲームです。なんともひどい話。
中型空母「雲龍」型の「雲龍」「天城」「葛城」「笠置」「阿蘇」「生駒」は実際に予定されていた艦名ばかり。他にも「開聞」が予定されていたんだっけかな?
途中で巡洋艦があまりにも失われすぎたので「最上」型として「伊吹」以下4隻、「阿賀野」型として「綾瀬」以下4隻を増産してます。「伊吹」は空母に改装されたまま未完成でしたが残りは架空艦名。適当。

おまけ

開戦時戦力

第一艦隊

  • 戦艦「大和」「武蔵」「長門」「陸奥
  • 空母「加賀」

第二艦隊

  • 戦艦「金剛」「比叡」「榛名」「霧島」
  • 空母「赤城」

第三艦隊

  • 戦艦「伊勢」「日向」「扶桑」「山城」
  • 空母「龍驤」「鳳翔」

第四艦隊
第五艦隊
第六艦隊
第十一艦隊

  • 空母「翔鶴」「瑞鶴」「蒼龍」「飛龍」
マラッカ陥落時戦力

第一艦隊

  • 戦艦「紀伊」「尾張」「越後」「大和」「金剛」「榛名」「霧島」
  • 空母「信濃」「龍鳳

第二艦隊
第三艦隊

  • 戦艦「長門」「日向」「扶桑」「山城」
  • 空母「大鳳」「鳳翔」

第四艦隊
第五艦隊
第六艦隊
第十一艦隊

  • 空母「天城」「葛城」「笠置」「阿蘇

第十二艦隊

  • 空母「雲龍」「生駒」「隼鷹」「飛鷹」