徳さんでフラクタルマップ!その5

大航海ジャパン


「東に派遣した外洋船は元気でやっとるだろうか?」



「今のところ蛮族の船とも遭遇していませんし、順調のようですね」



「誰だ!」



「え、毛皮です」



「鼬か何かだったのか…」



「あ、ちょっと、ハリネズミなので持つと痛いですよ」



「いたたたた」



「さー続きいってみよー」



奴隷王リンカーン

モンゴルと接触を果たした日本の外洋船は再び進路を東に向けていました。
やがて数年が過ぎ…。


「再び陸が見えます!」



「でかした!文明はあったのか?」



「これはこれは、お初にお目にかかるがどなたかな?」



「おお、世界の敵」



「セカイ?我々の他にも人間がいるというのかね?」



「ん?リンカーンは我々しか知らないようだぞ?」


地図を見るとその理由がわかります。

↑下の青いところがアメリカ領。



「南洋の孤立大陸でぬくぬくしているようですね」



「そうか…パンゲア(巨大大陸マップ)では簡単に世界の敵を引き受けてくれるんだが、これではそう簡単にいかんのう」



「気が付くと『○○の最大の敵』が5つくらい付いてるんですよねえ」


朝鮮の王建やマリのマンサと並んで、いてくれるとちょっと安心だったりする。周りに合わせて嫌ってればいいので。



「ほんと迷惑ニダ」



「みんな金融志向のお金持ちが羨ましいんですネ」



「…最悪の敵にされるのも無理はないな」



「私は驚愕している。この世界はかくも広かったというのか…」



「記念すべき接触第一号として宜しく頼むよ」



(さっさと地球一周してチンギスやシャカあたりに地図を売っちゃいましょう)



(うむうむ)



「こちらこそ!それではこの出会いを祝して5万人の生け贄を捧げよう!



「…何か物騒なこと言ってるが大丈夫かこいつ」



「労働制度も奴隷制を採用しているようですね…」



奴隷王リンカーンか」



「人口をハンマーに変換して生産を行うのがシド星の奴隷制ですからね。累積したパンをハンマーに変換するだけといえばそれまでなんですが…」


名前だけ聞けば物騒な奴隷制(青銅器の発明によって利用可能)ですが、単純にゲームシステムとして捉えると
「パンの蓄積である人口をハンマーに変換する」
ための手段と言うことができます。人口1人あたり30ハンマーに変換されてその分人口が減り、一定の間不幸が増えます。また、奴隷制を採用していると奴隷の反乱というランダムイベントが発生して1ターン生産がストップすることもあります。
それから、ハンマーの量は「消費」される人口に30を掛けたものになります。たとえば45ハンマーのものを人口2人の消費で緊急生産すると15ハンマーが余ります。通常の生産でも同様なのですが、余った分のハンマーは次の生産物に回されます。
これをあふれハンマーと呼んだりしますが、次の生産物に大量のハンマーを必要とする建物などを指定しておき、何度か繰り返すことで生産を加速させるテクニックもあります。
首都が食料資源や氾濫原の多い土地で、あまりハンマーを稼げない時などは有効なテクニックです。



「でもあふれハンマーとか難しいんだよね」



「奴隷の反乱イベントもあるのでなんとなく敬遠してるプロ貴族ですみませんどうも」



奴隷制いいよ奴隷制。使ってないの?」



「う、うむ、拙者奴隷の使役は少々苦手でござってな…」



「では何か替わりのものを差し上げよう」



「じゃあ地図くれ地図」


ひゃーん(地球が丸かったと判った時の音)
マヤ暦(ちがうんだが)1460年、日本が世界一周を果たしました。



「実際回りきらずとも貰った地図を繋ぎ合わせて証明できるのは便利だな」


国境を開いたため地図を作ることができたシャカ領の西端と、アメリカ領の東端がほぼ同じ経度にあったので「球体を証明」と判定されました。



「さあ、接触していない最後の文明を探すようキャラベルに指令を出しましょう」



「そうだな。見えない部分はまだまだ多いが、さてどこにいるのやら…」


つづくのです