デザイン

やっぱこういつもと異なる生理的状況に陥るとアイディアも浮かんできますな。
いやShadeで何か作ろうと思ってふと思いついたのが、谷甲州氏のSFシリーズである航空宇宙軍史に出てくる全方位ラムジェット宇宙船のデザイン…またマニアックな…。
核融合推進のための水素原子を自前で持つのではなく、磁場によって形作られた巨大な「じょうご」を推進方向に向けて1m3あたり1個くらいはあると言われている水素原子をかき集め、核融合エンジンに送り込むというシステムのことをラムジェット*1というんですが(恒星間ラムジェットだったかも)、従来のイメージだと磁場ラムスクープの形成装置が船首方向に固定されているため、減速…つまり逆噴射するにはタンクに溜めたものを消費しないと減速できないんですね。ジェット機が逆向きになると空気を吸い込めないのと同じ。
で、谷甲州氏は著作の中で「全方位ラムジェット」というシステムを編み出し、推進方向に噴射…つまり逆噴射していても星間物質を吸い込めるようにしてしまったのです。このおかげで逆噴射用の貯蔵設備を持たなくていいので恒星間宇宙船はかなり小型化できたことでしょう*2
ところがこの全方位ラムジェット、記憶が定かならば具体的な構造は記述されてはおらんのです…。
学生の頃これをCG化しようとして仕掛けがわからず断念したのをShade眺めていて思い出したんですが、何となくそれっぽく格好良さそうなものを思いついたのでそのうち作ろうかな。久々に3DCG。

*1:ラムジェットエンジンという名前のエンジンは今も航空機用に存在していて、これはタービンを用いずに機体の速度とエンジン内部の形状によって空気を圧縮するというもの。高速域でないとあまり意味がないため実用化された機体も米空軍のSR-71ブラックバード用のものくらいじゃなかったかな。

*2:高速飛行しない星系内や惑星軌道上で用いるエンジンと燃料は別途必要でしょうけど。