かなしばり

私実家で寝ると金縛りになることがよくあります(よくかよ)。


今朝四時半頃。
猛烈な雨音のせいかどうかわかりませんが、ふと目が覚めました。
うーむまだこんな時間ではないかもう一眠り。
と少し経ってまた目が覚めてみると、今度は五時過ぎ。
あーやめてくれやめてくれよう朝までまっしぐらに寝かせてくれよう。
そんなことを思ってうつらうつらしていると。


…。
きた。


久々でした。
どうも床に布団敷いている時にはならないようで、実家である程度の高さを持ったベッドで寝ているとなるようで(どんな現象だよ)。
視界の隅にあるドアの方から「黒い気配」が徐々に近付いてくる。
はっきり見ようとするも、頭が動かない。
体が動かない。
金縛りかよ。
以前は「白い気配」がほとんどで、なぜか女性と判る「それ」が真っ直ぐ私の頭の横にすーっと近付いてきて、一瞬視界の下に消えたと思ったらふっと目の前に上がってくるのです。はっきり言って怖い。
姿はぼやーっと、可視光で見ているというよりも体が感じた気配の存在位置を視覚野が投影しているといった感じでしょうか。
だから目では見えていないんだけど目を向けたところに何となく映像っぽく「判る」という、何とも説明が難しいのですが。
今朝のは黒かったのです。
ゆっくりゆっくり近付くのではなく、もう普通に歩いてるだろお前っていうくらいの速度ですすーいとああもう頭の脇かよ。
しかもそいつ「腕」を伸ばしてきやがりました。
今までに無いパターン。
いやほんとに腕かどうかはわかりませんが、それの一部が伸びてきたことだけは間違いない。


「来んな」


頭の中で叫んでいました。


「こっちはテメエに興味なんか無えんだよ。こんなとこ来てないでさっさとどっか行けっ」


冷たいかなあ、と一瞬思うものの、とにかく「ここにいるべきではない何か」を突っぱねる言葉を思い浮かべていました。
そして、絶対に目だけは閉じるものかと。
覚醒と睡眠の隙間、半覚醒状態の世界からとっとと抜け出さなければと。
何となく本能的に、半覚醒→覚醒は抜け出せるけど、遭遇中に半覚醒→睡眠となってしまってはいかんといつも思います。
どうしてかわかりませんが。


気が付くと、頭が枕元に置いてあったW-ZERO3の方を向いていました。
五時半ちょっと前。


「あー…」


あと三十分くらいだなあ、なんてことを思いながらもう一眠り。


しかし実家でベッドに寝ている時に限って起こるんですよねえ、こういう金縛り。いや毎回じゃないんですが。
数年ぶりだったんでちょっと新鮮体験(いやもう当分結構です)。