客としても店員としてもためになるお話

かれこれ一週間も前の話になってしまいますが(^_^;)、shukakuさんのSai10 Sightにて「初期不良顧客満足度」(http://sai10sight.blogzine.jp/sai10sight/2005/04/post_df2e.html)というエントリがありました。
昨日見た奇跡体験!アンビリバボーで、洗濯機の故障とその修理に対するサポートへの電話のつながりにくさ、修理担当の対応などなどを見ていても非常に勉強になったわけですが、このお話もためになると思います。
何にせよ歩留まりゼロは無理です。量の多少はあれども初期不良はあって当然なんですが、だからぞんざいな対応になるか、誠意ある対応ができるか。口で批評するのは簡単なんですが、いざ自分の店でそういった事例が生じた場合、誠意ある対応ができるのか、またできているのか…と振り返ると、まだまだ私も未熟だと感じます。


アソート商品、というものがうちの店にもあります。たとえば段ボール1箱10個を1単位とする30ポケットのA4クリアファイルがあったとして、赤青黄の色違いでそれぞれ4、3、3ずつ入っているとしましょう。
このうち青だけ30個欲しい、というお客さんが来られたとしますが、うちではお受けすることができません。
これは(少なくとも上からの指示に忠実な店舗であるならば)どこの系列店に行っても同じ対応になります。
まず青だけ注文、ということが現状ではできません。あくまで各色セットの商品として存在しているので、最初から色別になっている商品でなければ不可能です。
それなら30わる3で10単位頼めば30個来るじゃん、というのは私が客の立場でも思うわけですが、ところがどっこい、ここでいう「アソート商品」とは中身の比率を保証していないのです。
つまり赤青黄が6、2、2になってしまう可能性もあるし、規格が変わって赤青黄緑で3、3、2、2という構成になってしまう可能性もあるわけです。それも切り替わる旨の連絡は一切無し。それどころか、1単位の入り数が12個になることだってあり得るわけです。
保証されているのは「30ポケットのA4クリアファイル」という部分だけで、発注時に単位あたりの入り数はわかりますが、その中身における各色の比率については到着してみないことにはわからないのです。
基本的に「店頭にある商品から選んでいただく」という形になっているからだと思うのですが(注文自体がイレギュラーというわけではないのですが…)今のところ販売店サイドからは要望は出していてもシステムの変更には至っていません。
青以外の色が残って在庫になってしまうのが困るということもたしかにあるのですが、それ以上に上記の理由から大変残念ながらお断りしているのです。
ですが、それを納得していただくのに足かけ三〇分くらいかかってしまうこともあったりと…(--;)。
「いいかげんな商品だなあ」と言われても仕方がない部分はあるんですよねえ…ただ、扱っている商品の全部が全部そういうものではなくて、色別に単位が分かれているもの(ハサミからカラースプレーまで)もちゃんとありますし、製品コンセプト(と言っていいのかな)が「色とりどり形も色々、並べて売って、減ってきたらまたまとめて補充」という売り方のお店なのでどうにもならんのです。


お客「これとこれはいらないからこれが欲しい」
はり「申し訳ございません、こちらの商品は各色セットで1箱10個入り、という商品なので決まった色だけ欲しい、というご注文は申し訳ないのですがお受けできないのです」
お客「じゃあどういう形なら頼めるの」
はり「10個入りですから3箱発注しまして、色で選ばずに合計30個をお買いあげいただく、という形であればお受けできるのですが」(色とか形とか関係なしならお受けできる)
お客「その10個って何なの」
はり「?」
お客「あなたの言ってるその10個ってのがよくわからない」
…。(--;)
はり「申し訳ありません、10個という数字は忘れてください、全部で30個発注して、色は関係なく30個お買い上げいただくという形であれば大丈夫なんですが」
お客「余裕持っていっぱい取ってもらってそこから選べばいいじゃない」
……。(--;;)
はり「申し訳ございませんが、こちらの商品は色の割合が途中で変わることや、新しい色が増える場合、また今ある色の一部がなくなってしまう場合もあるので特定の色だけ、というご注文は申し訳ないのですがお受けすることができないのです」
お客「でもこれ揃ってるでしょ」
はり「今ここにある在庫ではこの比率ですが、お客様からのご注文をお受けした段階で発注して届く残りの分について、今と全く同じ比率で入荷するという保証が申し訳ございませんができないのです」
お客「すぐでも?」
はり「はい」
お客「いいかげんなもんだなあー」


と言いつつも御注文いただきありがとうございました。
ちなみに実際はA4クリアファイルではありませんし数も違いましたが…。
もっと簡潔に伝えることができたのではないか、余計な部分で惑わしてしまってはいないかとも思うのですが、これに先だって「現物を見たい」と言われた時に応対した従業員がすでに「アソートにつき個別では注文できない」旨を伝えて納得していただいてたはずだというので何だかよくわからなくなりましたが。(^_^;


コミュニケーションって大切ですね…。